Blender備忘録40頁目「テクスチャの設定1」

江上宿六です。

 

まぁ、ここまで3Dモデルを作ってきたわけなんですが、このままBlender上で

ポーズをつけたり動画を作ったりする分にはもう完成と言って良いわけなんです。

 

しかしゲーム等で使用する時にマテリアルをリアルタイムで陰影の処理を

したりするのはどうにも重い(らしい)との事です。 それを解消する為に

UVマップ作成(UV展開)を行ってテクスチャを使う、という事をやっていきます。

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画面を分割し、片方をUV/画像エディターにします(Shift+F10等)。 ここで

Render Resultとかが表示されている場合は×を押して消しておきます。

そうしたらオブジェクトを選択して編集モードにし、とりあえず目のメッシュを

選択してUを押し、UVマッピングメニューを開いたら展開を選択します。

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すると前者のようなメッシュ状のものが表示されます。 これがUVマップです。

全メッシュでこのようにUV展開を行っていきます。 顔メッシュを全選択して

やってみたのが後者の画像です。 各々で展開図が違っているのが普通なので

画像と違っていても気にせず続けてください。

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展開されたメッシュは結構ごちゃごちゃしていてよく分からないと思いますが、

この下バーのUVとメッシュの同期を有効にすると、だいたいどこがどんな感じか

分かり易くなると思います。 耳部分が少し怪しかったのですが、多分セーフです。

問題が無かったらここでオブジェクトモードにしてミラーを適用し、再び選択し

UV展開を行いましょう。

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うまくいってます。 メッシュが重なって配置されてしまう事もあるので確認し、

重なっていたら選択して動かしたりして対応しましょう。 なんかおかしな状態に

なったという人が居たらとりあえず気にせずに進めていきましょう。 それでは

次は髪の方をやっていきます。 同様に選択してUV展開です。

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はい、問題発生です。 展開がうまく出来なかったときは形が無かったり、

オレンジな背景になったりします。 では何故に展開が出来なかったのかというと

この髪のメッシュは閉じた立体なので、展開が出来なかったのです。

どういう事なのかというと、まぁ、試しにシンプルな立方体だけの画面を作って

同様に展開をしてみてください。

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多分出来なかったと思うんですけども、Blenderか何かのルールに則った上で

平たく展開する事が出来なかったという事なんです。 ではどうすれば良いのか

というと、シームを付けるという方法を使います、シームというのは縫い目です。

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辺を選択して、シェーディング/UVタブ内のシェーディング、シームを付けるを

選択すると図のように辺の色が変化します。 改めてメッシュを選択して

展開したのが最後の画像です。 綺麗に展開出来てます(少し考えました)。

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このようにシームをつけるとこんな感じになりました。 一応展開は出来てます。

キャラのモデリングでは出来ていれば問題無いのですけども、もしサイコロとか

作るのでしたら回避した方が無難だと思います。

 

ともかく、これを使って変な所が無くなるまでシームを付けていきます。

次回に続きます。 因みに標準テク本の出版は1年前なのでリアルタイム処理は

今でも結構重いのでしょうね。

Blender備忘録39頁目「番外編2」

江上宿六です。

 

モデリングは楽しめていますでしょうか、私はまた下絵を描き始めました。

新しい絵柄にも挑戦しようと模写含めて奮闘中ですが、なんか色々と危うい事に

気づいたのでうちの子風に描き直したりと変な事をやっています。 可愛いのに。

ともかく番外編ですが、またずん子本との差異的な所についてやろうと思います。

 

顔を作る時に一つやらなかったというか、忘れていた事がありまして。

それは歯。 表情付けに必要な事もありますよねえ。 口元の作り方が結構違うので

すっとばしてしまいましたが、今の自分流にアレンジして作ってみます。

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だいたい顔の表面が出来た段階でオブジェクトモードでフロント視点にして

円柱を追加、頂点を8程、フィルタイプは扇形にして視点に揃えるにチェック。

左半分の頂点を削除したらミラーモディファイアーを追加し正面の面を削除です。

実は立方体を追加してベベルしてたら円柱でいい事に気づいてやり直しました。

 

出来たらAで全選択し左のツールシェルフのシェーディング/UVタブをクリックし

シェーディング内にある放線の所の方向転換を押します、こうすると外側が裏面、

内側が表面という風になります、そうです、これ口の中なんです。

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適当に口のサイズや形に合わせて変形させます。 変形させたら再び操作しやすい

場所なんかに移動させ、この口の中に舌や歯を追加していきます。 舌も歯も

立方体を追加して押し出したりループカットしたりして作っていきました。

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ちゃんとキャラの口とか中のサイズとかを考えて作らないと大変です。

今回は横顔の成形が下手だったので顎が凄いズレてしまってたりしてます。

ディテールに拘ろうとするほど、やはりお絵描き力や知識が必要なのでしょうね。

 

アーマチュアについてですが設定した事が無いのでなんとも言えませんが、

上の歯は頭から押し出したボーンで、下の歯は顎から押し出したボーンにすれば

それっぽくなるかもしれませんね。 あと口内は塗り分けですかね。

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わざわざボーンを用意しなくても良いかもしれませんけど、多分アニメ的表現で

使うかも知れませんし、使わないなら使わないで別に良いので。 因みにこれは

横から見ると結構酷かったり。 もっと頑張らないといけませんね。

 

ずん子本にはノードの設定も少し有り、それも興味深いことをやっているので

また機会があればやってみたりするかもしれません。

Blender備忘録38頁目「マテリアルの設定4」

江上宿六です。

 

ノード設定はどうですか。 雰囲気が掴めればそこまで難しくないとは思いますが

それよりも配置や配線が面倒だったりして、加えてマテリアルが多いと作業量が

とんでもない事になったりするので、そこがちょっと嫌な感じですよね。

 

ということで今回のケースでの解決策を提案してみます。

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肌はマテリアルを設定してカラーランプを繋ぎ色を設定。 割とシンプルですが

グループという機能を使えばもう少しだけシンプルに出来ます。

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出力は一旦削除しておき、カラーランプをデフォルトの状態に戻します。

そしてミックスRGBを追加して繋ぎます。 これが出来たらこの3つを選択して

Ctrl+Gを押す、もしくは追加メニューからグループ→グループ作成をします。

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背景が少し変わり、グループ入力とグループ出力というノードが生成されました。

これはグループの中身を編集しているモードです。 マテリアルとカラーランプは

ノードを畳めるのが分かったので畳みました。

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グループ編集モードから出るときは下にある親ノードツリーに移動を選びます。

するとノードグループというが出来ていて、先ほどのものがまとめられています。

再び編集するときはノード右上のアイコンを選択します。 名前が変えられるので

分かり易い名前にしておいても良いかもしれません。

 

さて、これをどのようにして使うのかというと、グループ入力の所から

ミックスの色1に繋げてみましょう。 無事繋がりましたし、また何か

繋げられそうなので色2にも繋ぎます。 ついでにミックスからもグループ出力に

繋いでおきましょう。

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だいたいこんな感じですね、するとノードグループの方に変化が起きています。

色を選択出来てカラーを出力出来るノードになっています。 それではまず

追加メニューから出力ノードを追加し、色1に肌の影色、色2に肌の色、

カラーから出力ノードに繋ぎます。

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こんな感じになります。 同様の効果が得られました、見た感じはわかりにくい。

妙なことをやってやる事を増やしたと言われるかも知れませんが、おそらくは

こっちの方が最終的には楽だと思います。 服の方とかも設定してみましょうか。

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追加メニューからグループ→さっき作ったグループを指定し、色を設定して

繋げて終わりです。 便利さが伝わるよう更に思いっきりやってみましょうか。

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 こんなグループを作ってみました。 これは髪のノードグループです。

髪のノードにノードグループ2の追加、色設定、繋げて終わりです。

 

ここで一つお題です。 試しに肌にも髪と同じノード設定をしたいとします。

前者のを最初から組みますか、後者のノードグループの方を使って組みますか。

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私はグループを使った方が楽だと思います、どっちをやるかは自由ですけども。

ついでに服の方もセットしてみました、なかなかテカテカです。

 

プログラミング経験がある人には関数とかメソッド、プロシージャみたいなものを

作る感じと言えば伝わり易いかもしれないのですが。 引数とか戻り値とか、

そういうのを指定しますからね。

 

まぁ、確かに最初の肌くらいなら別に良いのです。 ですけれども、例えば

今後もっとノードに凝っていくとか、髪を複数色に染めているキャラを作るとか

そういう場面が来るかも知れませんから。

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自分は後者が来てしまいました。

因みにノードグループは他のファイルからインポートする事も出来ますので、

他のキャラを作る時にも普通に使えます、こっちが割と本命だったり。

 

という事で今回は終わりです。

とりあえず次回もマテリアルに関係する事をやりたいとは思っています。

 

Blender備忘録37頁目「マテリアルの設定3」

江上宿六です。

 

やはり今回も長くなりそうなので早速始めていきましょう。

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前回肌のマテリアルをノードを使う事で色調を調整しました。

髪にも同様のノード設定を施した結果、まぁ、そんなに悪くは無いのですけども

もう少し何か欲しい感じだったりしませんかね、ハイライトあればとか。

ノードでなんかそれっぽい事が表現出来たりするようです。

 

髪のマテリアルを選択してノードを使うボタンを押します。 ノードエディターの

画面にしたらShift+A等で追加→入力→ジオメトリとし、ノードを追加します。

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このノードのノーマルというやつは放線の情報を出力してるやつで、それを

直接出力に繋ぐとこういう感じで色が付けられたりします。 ある種魅力的。

これの緑色は縦方向の情報らしいので、それだけを使うため追加メニューから

コンバーター→RGB分離としてノードを追加したらノーマルから繋ぎ、

Gから出力すると後者の画像のようになります、これが髪の毛感を出します。

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 更にRGBカーブを追加し、Cの所でYを0.5にして出力したのが後者の画像。

暗すぎる所が明るくなったというか、放射に0.5入れたみたいな感じですかね。

ここまで出来たら肌の時にやった時みたいにカラーランプを追加し、

色を設定すれば良いのですが、まだ少しだけやったら良い事があったりします。

 

ともかくカラーランプを追加し、RGBランプからカラーランプに繋ぎます。

グラデーション(カラーバンド)の中にあるカーソルなやつ(カラーストップ)を

3つほど追加し、黒灰白灰黒と色づけをし、髪の毛のハイライト感を作ります。

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黒髪だとしたらテカりすぎですけども、髪感は出てきたんではないでしょうか。

 

最後にこれに対して色を設定していくというか、ミックスさせていきます。

デフォルトで作られるマテリアルノードに前回作った光る所は白で影は黒になる

マテリアルを設定します。 このマテリアルノードが無い時はShift+Aの追加、

入力→マテリアルで追加する事ができます。

 

更に追加、カラー→ミックスRGBというのを2つ追加し、最初の方のミックスに

カラーランプからのカラーを色1に繋げ、色2にはマテリアルを繋げます。

そして2つ目のミックスは色を設定します。 色1には影色、色2には光色です。

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そして2つ目のミックスから出力に繋ぐと、どうでしょうか。

髪にハイライトっぽい感じの表現が多分出来たのではと思います。

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この辺のミックスの設定をいじって、自分好みにしてみると良いと思います。

因みに自分の所では、最初のミックスをスクリーンに変更しています。 これは

お絵描きでも割とスクリーンを使っているという理由だけですけども。

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最終的なノード図です。 これだけ見せて設定しろ、でも別に良いんですけど

出来るだけなんかやってみたつもりです。 教本見ながらやっていた時は

なかなか拒否反応があったんですけども、今はこれを使ってどんな事が出来るのか

興味がなかなかあります。

 

というわけで今回は終わりですね。 もうこの辺は他のマテリアルにも

肌のノードか髪のノードに対してやった事を同じ様にやるだけなんですけども、

そういう時に役立つかもしれない事を書こうかと思います、短いかも。

Blender備忘録36頁目「マテリアルの設定2」

江上宿六です。

 

文字増えそうなんで早速本題に入りましょうかね。

より魅力的なレンダリング結果を得るためにノードという機能を使います。

これはマテリアルに対して様々な効果を掛け合わせたりするもので、少しばかり

複雑ですが覚えて損は無いといいますか、是非とも使いこなしたい機能です。

 

まずマテリアルを新たに作って肌等と同じ様に設定し、ディフューズの強度を1、

シェーディングの放射を0に設定します。

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次にプロパティウィンドウで肌のマテリアルを選択し、マテリアル欄の下の

ノードを使用するボタンを押します。 すると肌色に変化があったと思います。

これはデフォルトのノードが割り当てられ、その影響を受けたからです。

 

左下のアイコンを選択して3Dビューモードからノードエディターモードに

変えてみましょう。 Shift+F3でも変えられます。 エリア分割などをすると

便利ですが、書いたことありましたっけ。 画面の上辺や右辺でサイズを変える

カーソルになってるタイミングで右クリックで分割出来たりします。

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前者がデフォルトで作られるやつですね、マテリアルのカラーから

出力のカラーの方に繋がっています。 この出力が最終形だと思いますので

今は肌は黒で描画されているハズです。

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この左のマテリアル欄に先ほど作ったマテリアルを割り当てるとこうなりました。

光が当たっている所が白、影の部分が黒という感じになりました。 灰色なのは

光が弱いとか発光してないとかありそうですけど、気にしないでおきます。

では、これに正しい色に割り当てます。

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因みにノードエディターでも操作関連は普段とそれほど変わるわけではなく、

Shift+Aで追加ができます、追加メニューからコンバーター→カラーランプとし

カラーランプを追加したらマテリアルと出力の間にドラッグします。 すると

自動で繋がってくれます。 もちろん手動で繋げても構いません。

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そうしたらカラーランプのグラデーション部分(カラーバンド)にある

カーソルみたいなやつ(カラーストップ)をクリックし、肌の色を割り当てます。

左側が影部分で、右側が光が当たっている部分という感じになっていますね。

色を拾うのはマテリアルの時とかでやったのと同じ方法でいけます。 もちろん

下絵から影の色と光が当たっている色を拾ってくる事ができますので拾います。

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どうですかね、この角度ではあまり影が目立たないんですけども。

例えば黒や灰で乗算やオーバーレイをした影ではなく、指定した影の色で塗った

という感じになったような気はすると自分は思いました。

 

そんな感じで今回は終わりです。

次回もノード回で、髪の方の設定なんかをやっていきたいと思います。